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好 中球減 少 症 を伴 った血 液 疾 患 患者 に対 す るAztreonamを
用 いた
予 測的 抗 生物 質 投 与法 の検 討 国立 東 京 第二 病 院 内 科 村
Key
words:
empiric
瀬
忠
(平成3年8月2日
受 付)
(平成3年9月9日
受 理)
therapy,
antibiotics,
要
aztreonam,
neutropenia
旨
好 中 球 減 少 を 伴 っ た 血 液 疾 患 患 者32症 例 に 発 症 した 感 染 症 と考 え られ る42回 の 発 熱 に対 し,予 生 物 質 と してpiperacillin(PIPC)とgentamicin(GM)併 用 の い ず れ か を 無 作 為 に 選 ん で 治 療 を 行 っ た.PIPCとGM併 AZT併
用 は,20例
行 い,16例
中2例
測的 抗
用 あ る い はPIPCとaztreonam(AZT)併 用 は,22例
中11例 で 有 効 で あ り,PIPCと
中12例 で 有 効 で あ った.有 効 で な か った 症 例 に 対 し て は,cefamandoleの
追 加投 与 を
で 有 効 で あ っ た.'
好 中 球 の 最 低 値,年 齢,性 別,基 礎 疾 患 は,両 群 の 間 で 有 意 の 差 は な か っ た.PIPCとGM併
用 群 で1
例 に 高 度 の 腎 機 能 障 害 が 発 症 し た 以 外 は,両 群 と も,副 作 用 は 比 較 的 軽 微 で あ っ た.PIPCとAZT併
用
療 法 は 好 中 球 減 少 症 を 伴 っ た 血 液 疾 患 患 者 に 発 症 した 感 染 症 に 対 す る 予 測 的 抗 生 物 質 と し て有 効 で ま た 安 全 で あ る と考 え られ た.
好 中球 減 少 を伴 った 血 液 疾 患 患 者 に合 併 した 感 染 症 は,極 め て重 篤 な 病 態 で あ り,従 っ て この 様 な患 者 で は,発 熱 を 認 め た 時 点 で 適 切 な 予 測 的 抗
あ る い は 多 剤 併 用 の抗 生 物 質 療 法 が 検 討 さ れ て き た4)5). Aztreonam(AZT)は,好
気 性 グ ラ ム陰 性 桿 菌
の予
に 対 す る 強 い 抗 菌 効 果 を 有 す る モ ノバ ク タ ム系 抗
測 的 抗 生 物 質 と して は,作 用 機 序 の 異 な る二 剤 の
生 物 質 で あ り,そ の血 液 疾 患 領 域 で の感 染 症 に 対
併 用 投 与 が 必 要 で あ り,そ の うち 特 に相 乗 効 果 を
す る臨 床 効 果 が 注 目 され て い る6)∼8).
生 物 質 を 投 与 す る事 が 重 要 で あ る.従 来,こ
期 待 で き る事 か ら広 域 ペ ニ シ リソ とア ミノ酸 糖 体
我 々 は,好 中 球 減 少 時 に発 熱 を 生 じた 血 液 疾 患
の併 用 投 与 が 重 要 で あ る と考 え られ て きた1)∼3).
患 者 を 対 象 と し て,無
しか し,対 象 とな る症 例 の 多 くが 全 身 状 態 不 良 で
(PIPC)とgentamicin(GM)あ
あ り腎 機 能 障 害 を 始 め とす る各 種 の合 併 症 を 伴 う
とAZTの2種
可 能 性 が 高 く,ア
予 測 的 抗 生 物 質 投 与 を 行 い,そ の 効 果 お よび 安 全
ミ ノ配 糖 体 は 腎 に よ る 排 泄 とい
う点 か ら,細 か い 投 与 量 の調 整 が 必 要 とな り,十 分量 の 投 与 が 困難 で あ る事 が 多 い.ま
性 を両 群 を 比 較 して検 討 した. 対 象 及 び方 法
た,適 切 な 1.対 象 症 例
る 症 例 で は 腎毒 性 等 の 副作 用 の 発 現 す る危 険 性 が
Table1に
の為 ア ミノ配 糖 体 を 含 ま な い 各 種 の 単 剤
別 刷 請 求先:(〒152)目
平 成4年2月20日
対 象 症 例 を 示 す.対 象 は,1987年12月
よ り1988年12月 ま で の 間 に 国 立 東 京 第 二 病 院 内科 に 入 院 した 血 液 疾 患 患 者 で,好 中 球 減 少(