724
日 内 分 泌 会 誌(Foliaendoclino1.jap.)51,724∼739,1975
ステ ロイ ド薬剤 の肝 内代謝考察法 に関す る比較研究 京都府立医科大学産婦人科学教室(主 任:岡 田弘二教授) 奥
Comparative
Studies of Steroid
村
on the
次
郎
Methods
Metabolism
for the
in the
Investigation
Liver
Jiro OKUMURA Department of Obstetrics and Gynecology,Kyoto Prefectural University of Medicine, Kyoto, Japan. (Director : Prof. H. Okada) It is reasonable to presume that the metabolism of the steroid hormones in the liver may play an important role in elucidating their physiologic significance. Although there are many methods by which the intrahepatic metabolism of the steroid hormones can be evaluated, little has been reported on a method to elucidate simultaneously such dynamic factors as metabolic rate, quantities passing through the liver, structural change, conjugation and the like. In this paper, comparative studies on the methods for the investigation of steroid hormone metabolism in the liver were carried out. These include batch incubation, dialysis, continuous flow perfusion, portal vein injection and the "tissue column method" which was newly designed in order to search for the dynamic factors described above in a simple system, simultaneously. In the "tissue column method" studied here, cell suspension of the rabbit liver mixed with Sephadex G 75 gel (4 : 1 in volume) was packed at the height of 4 cm in a glass column (internal diameter ; 1.5 cm) . After an isotopically labelled steroid was placed on the tissue column, this column was perfused with oxygenated extracellular fluid (pH 7.4), keeping the perfusion system at 37°C. The perfusion was continued for 60 min. and the perfusate was collected in 5 fractions. Flow rate was kept at 2 ml/min.. When the perfusion was stopped, the cells were rapidly homogenized. The concentrations of the radioactivity in each perfusate, and in the final cells were measured. The amount of entry into the liver cells were calculated. The compounds in the perfusate and in the cells were separated by alumina column chromatography for analyzing the metabolites. Based on these experiments, the following conclusions were drawn ; 1) Usual methods with liver slices and homogenates can clarify only the metabolic 第51巻
第9号
日 本
内 分
泌
学
会 雑
誌
725
pathway. 2) To examine the amount of entry of steroids into the liver, portal vein injection as well as the "tissue column method" are preferable to the methods of dialysis and batch incubation. It seemed probable that the entry of steroids into the liver might not be explained simply on the basis of passive transfusion. 3) Incubation of slices and homogenate are of great advantage in studying the metabolic transformation in a specific organ. However, portal vein injection as well as the "tissue column method" are much more preferable to investigate the conjugation of steroids in the liver. 4) Continuous flow perfusion reported by Elrio Gurpide is suitable to examine the metabolism and the entry of steroids in a specific organ, but it is disadvantageous for investigating the conjugation of steroids because of its low production rate of conjugated steroids. 5) The portal injection method is intricate, troublesome and expensive, but this method provides a situation similar to in vivo circumstances. 6) It is evident that despite its simplicity, the newly designed "tissue column method" is of great worth in obtaining summarized information of the entry, metabolic pathway, metabolic rate, structural change and conjugation of the steroid hormones in the liver.
緒
言
ス テ ロイ ドの代 謝 に よ り説 明 され うる事 実 は 多 い.た とえ ばprogesteroneが こ とや,合
成 黄 体 ホル モ ン剤 で あ る17α ・ethynyl-19-nortesteroneが
れ て エ ス トロゲ ン効 果 を 発揮 す る こ と1)2),あ るい は ま た,デ
経 口投 与 で そ の活 性 を 失 う
体 内 でethynylestradio1に
代謝 さ
ポ ー剤 は 代 謝 が 遅 いた め に そ の活 性 が 持 続す
る こ とな どが あ げ られ,こ れ らは す べ て ス テ ロイ ドの活 性 とか らんで 代 謝 が重 要 であ る こ とを示 して い る. この よ うな ス テ ロ イ ドの代 謝 研 究 は1950年 頃 よ り放 射 性 同位 元 素 の導 入 で急 速 に発 展 し3),現 在 で は 内 因 性 の ス テ ロ イ ドに つ い て の代 謝 経 路 は ほ とん ど解 明 され て お り,合 成 のス テ ロイ ドに つ い て の解 明 もか な り 行 な わ れ て き て い る.し か し ス テ ロ イ ドの活 性 を 考 え る時,不 活 化 とい う問 題 を 如 何 に 考 え るか が 重要 で あ るが,こ れ ま で の ス テ ロイ ド代 謝 の 研究 は 主 と して代 謝 経 路 の解 明 に終 始 し てい る よ うで あ る. ス テ ロ イ ドの不 活 化 に 関 連 して肝 が重 要 な 役 割 を果 たす こ とは よ く知 られ た 事 実 で あ り,主 と して肝 にお け る抱 合不 活 性化 が問 題 に され て い る4)∼9).しか し実 際 には 肝 に お け る ス テ ロ イ ドの構 造 変 化,抱 合,通 過 性,活 性 変化 な ど のす べ て を 考 えね ば ス テ ロ イ ドの本 来 の不 活 化 は 理解 す る こ とが で きな い. そ こで こ の よ うな 面 の 解 明 を 目的 と して,肝
ホ モ ジ ェネ ー ト,ス ラ イス を 用 い たinvitroの
研 究 方 法 と同時 に,新 し くGurpideio)11)の 報 告 したcontinuous且owperfusionや,わ 発 したportalinjection法12)13)お
よび今 回新 し く考 案 し たtissuecolumn法
な ど の方 法 を比 較 検 討 し,
ス テ ロイ ドの代 謝 を い か な る方 法 で 検 討 し,ま た い か に 表 現す る のが 適 切 か につ い て考 察 した. 全 編 を 通 じて の実 験 材 料 な ら び に方 法 1.肝
臓 は本 実 験 を 通 じて体 重2kg以
上 の 成 熟 家兎 肝 を使 用 した. 第51巻
第9号
これ まで の
れ わ れ の教 室 で 開
ステ ロイ ド薬 剤の肝 内代 謝考察法 に関する比較 研究(奥 村)
726
2.本 terよ
実 験 に 使 用 した ス テ ロ イ ドは 以 下 の も の で あ り,標
識 ス テ ロ イ ドは す べ てRadiochemicalCen-
り入 手 した もの で あ る.
◎4-14C-progesterone(pregn-4-ene-3 。3H-17α
,20-dione);29.3mCi/mM
一ethyny1-19-nor-testosterone〔ENTと
略 〕(17α
一ethyny1-17β'hyd「oxy-19-no「-4"and「osten-
3-one);800mGi/mM 。3H-20α
一〇H-progcsterone(20α
・hydroxy-pregn-4.ene・3-one);45Gi/mM
。3H「progesterone(4-pregnene-3
,20-dion);33.5Ci/mM
。14G-testosterone(17β
一hydroxyandrost-4-en-3-one);58
。3H-A6-retroprogesterone〔
∠6-RPと
略 〕(9β,10α
。3H-ethynylestradiol〔EEDと
略 〕(17α
。3H-retroprogesterone〔RPと
略 〕(9β
.2mCi/mM 一4,6-pregnadiene-3,20-dione);20.3mCi/mM
一ethynylestra-1
,3,5(10)-triene-3,17β
,10α 一4-pregnene-3,20-dionc);3.lmGi/mM
。3H-prendnisolone(11β,17α,21-trihydroxypregna-1
,4-diene-3,20-dione);2.5Ci/mM
。3H-cortiso1(11β,17α,21-trihydroxyprcgn-4-ene-3 。14C-17α
一dio1);2.5Gi/mM
,20-dionc);46.7Ci/mM
一hydroxyprogesteronecaproate〔17-OH-P-Cと
略 〕(17α
一hexoanoyloxy-4-pregnene-3
,20-
dione);40mCi/mM 。3H-estrone〔E1と
略 〕(3-hydroxyestra-1
。14C-estradio1。17β
〔E2と
。3H。d4-androstenedione〔
∠4ADと
。14C-d6-Progesterone〔d6-Pと
3・
,3,5(10)-triene。17-one);40mCi/mM
略 〕(estra-1
,3,5(10)-triene-3,17β
一dio1);40mGi/mM
略 〕(4-androstene-3,17-dione);3.lCi/mM
略 〕(pregn-4,6-diene-3,20-dione):29
.3mCi/mM
放 射 能 測 定 はPackardTricarbLiquidScintillationSpectrometerModel3375を
quenching補
使 用 し,
正 は 外 部 標 準 法 に よ つ た.
scintillatorを
ま通 常
toluol
1,000 ml
P.P.O. P.O.P.O.P.
4 g/1 solvent 0.1 g/1 solvent
の溶 液10m1を
使 用 した が,水 性 試 料 の 場 合 は
toluol : ethylcelosolve
: dioxane
P.P.O.
4 g/1 solvent
P.O.P.O.P.
0.1 g/1 solvent
naphthalene
75 g/1 solvent
の 溶 液10m1を
(1 : 1 : 1)
用 い た.
4.paperchromatography 試 料 を 東 洋 ろ 紙No・51AかwhatmanNp.1に
吸 着 させ,次
。1igroin-methano1.water(200:160:40)〔LMsystemと
のsystemで
・benzene-1igroin-methano1。water(130:70:80:20)〔BLM(130)systemと
略〕
。benzene-1igroin-methano1-water(70:130:80:20)〔BLM(70)systemと progesterone,androgenな の フ ィ ル タ ー を 装 着 し,こ
ど のA4-3-ketosteroidの
略〕 検 出 は,マ
ツ ダ殺 菌 灯GTl511にGorning9863
の 光 を ペ ー パ ー に 照 射 し ス テ ロ イ ドの 紫 外 線 蛍 光 を 検 す る こ と に よ つ た.検
分 を エ タ ノ・ 一 ル で 抽 出 後,日
立EPU-2型
分 光 光 度 計 を 用 い て240mμ
測 定 す る こ と に よ り定 量 を 行 な つ た.estrogenの Folin-Giocalteu試
展 開 した.
略〕
薬 に よ る 呈 色 に よ り,定
法14)に よ るHydroquinone-Kober反
に お け る 紫 外 線 の 吸 収 ス ペ ク トル を
検 出 は1%FeC13と1%Fc(GN)6の
等量混液になる
量 は ろ 紙 を エ タ ノ ー ル に て 抽 出 後S。1。k。ng。sandBulbr。
応 で そ のcolorcomplexを 第51巻
第9号
出部
。k
分 光 光 度 計 を用 い て可 視 域 吸 収 の 測定 を
日 本 行 な い 標 準 検 量 直 線 よ りそ の 値 を 求 め た.な ピ ー ク を 認 め,480,510,540mμ
5. 1)
Column alumina
泌
学
会
727
雑 誌
お こ の 場 合 は,estrone,estradio1と
に お け る 吸 収 を 測 定 し,Allcnの
も に510mμ
に 吸収 の
補 正 式 で 補 正 し た.
Chromatography column chromatography
充 填 剤 と し てMerck社 zcneで
内 分
製Brockmannの
ア ル ミナ69を
吸 着 さ せmethano1-benzene系
使 用 し,内
の 展 開 溶 媒 で 溶 出 し た.特
0.1,0・3,0・5,1,5,30%methano1-benzene,methano1の
径1cmの
カ ラ ム に 試 料 をben-
別 な 場 合 を 除 き,主
各100m1で
溶 出 し,溶
と し てbenzenc,
出 液 は10m1ず
つ分
画 採 取 し た. 2)florisilcolumnchromatography 門 脈 内 注 入 法 に お け る抱 合 物 の 分 離 に 本 法 を 用 い た.FloridinGompany社 risil40.5gを
吸 着 剤 と し て 内 径3cmの
カ ラ ム を 用 い てGonrad方
製 の60∼100meshのfio法15)を 若 干 改 変 し,次
のsystemで
溶 出 し た.
i)
benzene
ii)
180 ml
benzene : ethylacetate
(1 : 1)
180 ml
iii)
ethylacetate
iv)
ethylacetate
: ethanol
(9 : 1)
450 ml
v)
ethylacetate
: ethanol
(1 : 9)
450 ml
vi)
180 ml
ethanol
180 ml
vii)
ethanol : water
(9 : 1)
180 ml
viii)
ethanol : water
(1 : 1)
180 ml
ix)
ethanol : water
(1 : 9)
x)
180 ml
water
180 ml
こ の 結 果fraction(ii)に curonide分
はfree分
画 が,(iv),(v)にsulfate分
画 が,(vii),(viii),(ix)セ
こ91u-
画 が 溶 出 され た.
6.GlucuronidaseHydrolysis 試 料 を 酢 酸 緩 衝 液 に てpH5.0と 割 合 で 加 え,37。C,24時 NaOHで
し,β 一glucur・nidase(東
間incubateし
洗 浄 後1/10量3回
1.門
実
験
方
出 は 等 量 の 酢 酸 エ チ ル で3回
の 水 洗 の の ち 芒 硝(Na2SO4)を
第1編 第1章
た.抽
京 臓 器 化 学 工 業 製)を200∼300unit/m1の の0・IN-
発 乾 固す る こ とに よつ た・
肝 内 へ の ス テ ロ イ ドの 取 り 込 み に 関 す る 検 討
法
脈 内 注 入 法PortalInjection法
無 麻 酔 下 に 成 熟 雌 家 兎 を 固 定 後 開 腹 し,propyleneglyco10.2m1と
水0.3m1に
イ ドを ツ ベ ル ク リ ン 注 射 器 を 用 い て 門 脈 内 に 注 入 し,3分,9分,15分 acetone500m1でWaringblenderを t・neで24時
用 い て ホ モ ゲ ナ イ ズ し,一
謝 経 路 の 解 析 が 可 能 で あ る が,本
と し てabsorptionfactor(A.F.)を
は ほ ぼ 直 線 関 係 を 示 し,注
な わ ちprogesteroneを
脈 内 注 入 量 に 対 す る 肝 内 残 存 量 の%を
入 後30分
だ ち に80%
昼 夜 放 置 後 ろ 過 し て 同 量 の80%aceの 方 法 に よ り肝 内 通 過 量 な ら び
項 の 主 題 で あ る 取 り込 み と 通 過 量 を 表 現 す る パ ラ メ ー タ ー
算 出 し た.す
15分 後 の 肝 内 放 射 能 を 実 測 し,門
溶解 した 放 射 性 ス テ ロ
後 に 肝 を 摘 出 し て,た
間 放 置 し て 再 抽 出 ろ 過 を 行 な い 肝 内 ス テ ロ イ ドを 抽 出 し た.こ
に 代 謝 速 度,代
ら れ る.経
お こ な い,1/10量
加 え て 脱 水 後,蒸
単 独 に 注 入 し て3分,9分
・
求 め て 片 対 数 表 グ ラ フ で 示 す と3点
まで は 肝 か らの放 射 能 消失 速 度 を 直 接 示 す と思わ れ る急 峻 な勾 配 が 認 め
時 的 な 肝 内 放 射 能 の 測 定 に 最 少3匹
の ウサ ギ を要 す る ので 実 験 動物 の個 体 差 が 問題 視 され るた め 第51巻
第9号
ステ ロイ ド薬剤の肝内代謝考察法に関す る比較研究(奥 村)
728
各 種 ス テ ロ イ ドを 放 射 能 標 識 を 違 え たprogesteroneと の 方 法 で 各 種 ス テ ロ イ ドの3分,9分,15分 間0に
同 時 注 入 し て 放 射 能 消 失%を
外 挿 した 点 をabsorptionfactor(A.F.)と
2.ContinuousFlowPerfusion法 Elri。Gurpideら
測 定 し 補 正 し た13).こ
後 の 肝 内 放 射 能 を 片 対 数 グ ラ フ に と り,肝 定 義 し,こ
れ に よ り理 論 的 肝 内 取 り込 み 値 を 表 現 し た.
に よ る検 討
の 報 告 に 準 じ て 行 な つ た .す
は500mgを,Kaltenbach・6)の
な わ ち 容 量lcm3のcharnber内
に 家 兎 肝 ス ラ イス の場 合
方 法 に 準 じ て 作 成 し た 家 兎 肝 細 胞 浮 遊 液 の 場 合 は そ の0・8m1を
ぞ れ 放 射 能 標 識 を 違 え た 相 互 に 転 換 し う る ス テ ロ イ ド,す
混 『 じ て37。G下
流 液 注 入 部 を 除 きchamberま
で の 内 径 は5mm,chamber以
通 つ た 潅 流 液 が 可 及 的 短 時 間 で 採 取 で き る よ うに 内 径lmmと 肝 組 織 を 細 胞 浮 遊 液 と し て 用 い た 時 に は 潅 流 が60分 が 著 明 に 減 『じ た の で 潅 流 は60分
浄 し て,同
に潅 流
保 つ た.
硬 質 ガ ラ ス 製 の 潅 流 管 は,潅
にchamberよ
後 は組 織 を
細 く し た.
以 上 に 及 ぶ とchamber出
を 限 度 と し,50滴(2.5m1相
当)ず
口部 で の 目 詰 りの た め 流 量
つ を 分 画 採 取 し た.潅
流 終 了 後,直
り肝 組 織 を 取 り出 し,0。Cの1/10MpH7.4Krebsringerphosphatebufferで 緩 衝 液5m1を
加 え ホ モ ゲ ナ イ ズ し,SOOpt9ず
4倍 量 メ タ ノ ー ル で ス テ ロ イ ドを 抽 出 し て 遠 沈 し,上 酢 エ チ と 略)10,5,5mlで
抽 出 し た.な
ま た 潅 流 流 出 液 は,そ の 酢 エ チ で2回
の3m1を10m1の
抽 出 を 行 な い,抽
次 い で 組 織,流
れ
極小 量 の エ タ ノ ール 溶 液 と し て
酸 素 飽 和 し た1/10MpH7.4Krebsringerphosphateglucoscbuffer30m1に 量 は0.5m1/1ninに
い れ,そ
な わ ち3H-cstrone3ngと14G-cstradio16ng
あ る い は3H-d4-androstenedionelOOngと14G-testosterone200ngを
し た.流
か ら の消失 直 線 を時
ち
軽 く洗
つ の 非 放 射 性 ス テ ロ イ ドをcarrierと
し て 加 え,
清 の メ タ ノ ー ル を 蒸 発 後 水 性 残 査 を 酢 酸 エ チ ル(以
お 水 層 はconjugatefractionと
酢 エ チ で 抽 出 し,SOOpt9のcarriersteroidを
出 残 査 をconjugatefractionと
出 液 か ら の 抽 出 ス テ ロ イ ドはFig.1に
下
し た. 加 え て5m1
した .
示 す 方 法 で 純 化 し,そ
の放 射 能 を 測 定 して 以 下 の
数 学 的 解 析 を 行 な つ た. す な わ ち,Fig.2に
模 式 化 し て 示 す ご と く,perfusionmedium中
織 内 の そ れ をAT,BT,潅 現 し,潅
流 流 出 液 中 の そ れ をAp,Bp,ま
流 され たtracerAの
内,組
の ス テ ロ イ ドを そ れ ぞ れA,B,組
た そ れ ら の 濃 度(dpm/m1)をCAP,GBPと
織 に 入 り込 む 分 画 を αAと
す る と 組 織 を 素 通 りす る 分 画(1一
は 次 式 で 示 さ れ る.
Fig.
1.
Purification
method 第51巻
for
continuous
第9号
flow
perfusion.
表 αA)
日 本
Fig.
2.
Experimental abbreviations.
ま た代 謝 され てAと
分
on
the
泌
学
uptake
会
雑 誌
of
steroids
729
into
the
liver
with
して組 織 よ り出 て くるス テ ロ イ ドの量 を βAと す る と
で示 され るの で ス テ ロイ ドAの
3.肝
scheme
内
取 り込 み は 次 式 の差 で示 され る.
ス ラ イ ス と のIncubation
摘 出 直 後 の 家 兎 肝 を 湿 重 量 に し て100m9の
ス ラ イ ス と し 使 用 し た.incubationmediumはpH7・4
0.001%sucroseKrebsringerphosphatebuffer30m1を sterone200ngお
用 い た.使
用 したsteroidは4-14C-P「oge-
よ び3H-cortiso1,3H-∠6-RP,3H-ENT,3H-prednisolone各200ngで
あ る ・ また 家 兎
血 清 蛋 白 の 影 響 を み る た め に は 分 離 し た 血 清 とKrebsringerphosphatebufferを し てincubationmediumと
標 識 ス テ ロ イ ドは 少 量 のpropyleneglyco1溶 incubati。nは37。G空 ス ラ イ ス を 取 り出 し,軽 ち80%acetone10m1中 の 遠 沈 で 上 清 を 分 離,残
等 量 混 じ て30m1と
し振 猛 培 養 を 行 な つ た.
気 下 に120回/分
液 と し てincubationmediumに
加 え た.
の 振 盈 で 行 な つ た.incubationtime3分,5分,10分,15分
く ろ 紙 上 を こ ろ が し ス ラ イ ス 表 面 に 付 着 したincubationmediumを に24時 間 放 置,テ
に 除 去 した の
フ ロ ン ホ モ ゲ ナ イ ザ ー で ホ モ ゲ ナ イ ズ し ・2・000RPM×10分
査 を100%acetonelOm1に
て 抽 出,同 第51巻
第9号
様 に遠 沈 して上 清 を 分 離
こ の 操 作 を3
ステロイ ド薬剤 の肝 内代謝考察法 に関す る比較研究(奥 村)
730
回 繰 り返 し て 分 離 し た 上 清 を 合 わ せ て 蒸 発 乾 固 の の ちtoluenescintillatort-、10m1を
加 え て放 射 能 を 測定
し た. 4.透
析 法 によ る検 討
Daughad・y17)'"20),滝
川21)22)ら の 平 衡 透 析 法 に 準 じ て 行 な つ た.
成 熟 家 兎 肝 を 摘 出 し た の ち1/10MpH7・5ph・sphatebufferに 500ccでWaringblenderを
透 析 内 液 と し た.dialysisbagはViskingC・mpany製 た.な
て 洗 浄 脱 血 後509の
用 い て ホ モ ゲ ナ イ ズ し,10%家
肝 切 片 を 同buffcr
兎 肝 ホ モ ジ ネ ー トを 作 成 し た.こ
のSeamlessCelluloseTubing(20/32)を
お 透 析 に 先 立 ち 必 要 な 長 さ の セ ル ロ ー ス チ ュ ー ブ を 流 水 中 で 軽 く洗 浄 し,蒸
の4m1を 使用 し
留 水 中 に一 一昼 夜 浸 漬 し た
の ち 使 用 す る こ と に よ りセ ロ フ ァ ソ 膜 の 透 析 能 の 改 善 と膜 表 面 へ の 吸 着 の 軽 減 を 計 つ た.14C-pr・gesterone lμ9とTablclに
示 す 各 種 ス テ ロ イ ド1μ9を
Table
1.
Entry
of
steroids
Fig.
3.
放 射 能 カ ウ ン トで3H:14G-IO:1と
into
Tissue 第51巻
rabbit
column 第9号
liver
by
method.
various
な る よ うに し てpH
methods.
日 本
内 分
泌
7.41/10MKrcbsringerphosphatcbuffer40mlに ー ソ テ ー ブ ル 上 で 直 径10cmの た.経
Fig・3に
雑
誌
731
の 傾 斜 を 持 た せ て 毎 分45回
使 用 し て 外 液 を0・lm1ず
5.TissueColumn法
会
溶 解 し て 透 析 外 液 と し た.透
円 周 上 を30度
時 的 にmicropipetを
学
析 は4。Cで
行 ない タ
の均 等 な 回転 運 動 を 与 え て行 な つ
つ 採 取 し て そ の 放 射 能 を 測 定 し た.
による検討
実 験 様 式 を 示 し た.す
な わ ち 潅 流 系 を37。Cに
細 胞 浮 遊 液 とSephadexG75gelを に 混 じ て 高 さ4cmに
保 ち 外 套 管 付 の 内 径1・5cmの
カ ラ ムに 家 兎 肝
容 量 比4:1
充 填 し て,progesterone
を は じ めTable1に
示 す ス テ ロ イ ドを 約100Pt9
少 量 の エ タ ノ ー ル に 溶 解 し て 吸 着 させ る.次 ら か じ め 酸 素 飽 和 し て37。Cに
にあ
保 つ たLactated
RingerI/15Mphosphatebuffer(10:1)(pH 7.4)60m1で
潅 流 した.次
い で 潅 流 流 出 液 を経 時
的 に 採 取 し て 放 射 能 測 定 値 の 推 移 を 調 べ た.こ
の
間 の 流 量 は カ ラ ム 活 栓 を 操 作 し て ほ ぼ2m1/min に 保 つ た23). 分 画 採 取 した 潅 流 流 出 液 と組 織 円 柱 よ り の 粗 抽 出 液 の 放 射 能 測 定 値 はFig・4の
式 で 処 理 し,潅
流 開 始 よ り20分,30分,40分,50分,60分 け るtissuecolumn内
にお
残 存 ス テ ロ イ ド量 を 求 めFig・4・Elution・fster・idsfromtissuecolumn.
て 片 対 数 グ ラ フ に プ ロ ヅ トし,portalinjection法 第2章
実
験
成
と 同 様 にabsorptionfactorを
算 出 し た.
績
門 脈 内 注 入 法 で 求 め た 各 種 ス テ ロ イ ドのabsorptionfactor値
は,17・OH-P;109・5,DHP;103・0・17-
OH-P-C;92.3,EED;89.0,progesterone;88.3,testosterone;85.8,ENT;78.8,E1;77.0,∠6-RP; 76.2,prednisolone;53.1,RP;51.9,cortiso1;49.4,ま
たtissuecolumn法
で は17-OH-P-C;85・
EED;83,progesterone;81,testosterone;92,ENT;46,d6-RP;84,prednisolone;48,RP;74, cortiso1;42と
な り,か
な り 良 く平 行 関 係 が 認 め られ た(Table1).な
gesteroneと3H-cortiso1に
つ い て の 結 果 をFig.4に
示 し た が,時
イ ドが 減 少 す る の は 当 然 の こ と な が らportalinjection法 トさ れ,門
外 挿 した 点 に よ りabsorptionfactorを
例 に と りそ の 時 間 的 推 移 をFig・5に
tionmediumをKrebsringerphosphatcbufferと
し た 場 合 を 実 線 で,等
口投 与 に て 有 効 なcortiso1と
に 明 ら か な 差 が 認 め られ,後
間経 過 と と もに 組 織 円柱 内残 存 ス テ ロ
れ よ り さ ら に 簡 単 な 系 と し て 試 み た 肝 ス ラ イ ス と のincubationに
み 実 験 の う ちi4C-progesteroneと3H-cortiso1を
を 破 線 で 示 し た.経
で の14C-pro-
よ り個 体 差 が な い た め き れ い に 直 線 上 に プ ロ ッ
脈 内 注 入 法 の 場 合 と 同 様 に 得 ら れ た 直 線 を 時 間0に
易 に 求 め る こ と が で き た.こ
おtissuecolumn法
不 活 化 され るprogester・neと
者 が 肝 に 取 り込 ま れ 易 い こ と がinvitroに
容
よ る取 り込
示 し た.incuba-
量 の ウサ ギ血 清 を 加 え た結 果 の 間 に は 肝 内 取 り込 み 量
お け る肝細 胞 そ の ま まで の ス テ ロ
イ ドの 取 り込 み 実 験 に お い て も 裏 ず け ら れ た. ま たincubationmediumに
家 兎 血 清 を 添 加 した 場 合 に は 両 者 と も 有 意 に 肝 細 胞 内 へ の ス テ ロ イ ドの 取
り込 み が 減 少 す る の が 認 め ら れ た(Table1).反 す る 血 清 蛋 白 に よ る 影 響 を み る と,血
応 開 始 後15分
に お け る 結 果 か ら ス テ ロ イ ドの 取 り込 み に 対
清 蛋 白 を 等 量 加 え た 場 合 の 取 り込 み 率 はprogesteroneで26・5%,
A6-RPで35.5%,ENTで45.5%,prednisoloneで30.0%に
減 少 す る の が 認 め ら れ た.ま
有 無 に か か わ らず 肝 ス ラ イ ス へ の 取 り 込 ま れ 易 さ の 順 は
progesterone>ENT>46-RP>prednisolone 第51巻
第9号
た血清蛋白の
ステ ロイ ド薬剤の肝内代謝考察法に関す る比較研究(奥 村)
732
Fig.
5.
The
uptake
rabbit
of
progesterone
と門 脈 内 投 与,tissuecolumnの た. 一・ 方
and
cortisol
into
rabbit
liver
slice
with
or
without
serum.
成 績 と平 行 した が,そ
の取 り込 み 量 は5%以
下 と非 常 に 少 な い値 を 示 し
,透 析 法 では 透 析 外 液 中 の放 射能 は 時 間 と と もに 減 少 し,半 透 膜 で あ るセ ル ロー ス膜 を 通 して透 析 嚢
内 の 肝 蛋 白 と結 合 し て い く の が 認 め られ た.経
時
的 な 外 液 中 の 放 射 能 の 残 存 を%で
を
Fig.6に
示す .
progesteroneの
外 液 か ら の 消 失 はENTに
し て 急 激 で あ り,24時 roneの
表 現 し て1例
放 射 能 濃 度 は50%以
は ま だ75%残
比
間 後 の 外 液 中 のprogeste下 を 示 す が,ENT
存 し て い た.40時
間 を 過 ぎる と外 液
中 の放 射 能 の 減少 は平 衡 とな るか あ る い は逆 に増「 加 す る 現 象 が 認 め られ た.そ
こ で 透 析40時 間 目に
お け る 各 種 ス テ ロ イ ドの 外 液 残 存 量 を 算 出 し,% で 示 し て 肝 蛋 白 結 合 量 の 指 標 と し た.そ Table1に
の結 果 は
示 す 通 りでprogesteroneで59%が
肝 蛋 白 と 結 合 す る の に 対 し て17-OH-P-C;55.5 %,A6-P;53.5%,estrone;47.5%,estradio1; Fig.
42.5%,A6-RP;24.0%,ENT;19.5%,corti一 sol;17.0%,prednisolone;13・5%と れ た がincubation法
6.
Dialysis
of
な り門 脈 内 投 与 やtissuecolumn法
で み られ た ほ ど で は な い が,そ
in liver
と あ る程 度 の 平 行 関 係 が得 ら
∠4-AD,estroneとestradio1に
の ス ラ イ ス と 細 胞 浮 遊 液 に わ け て 行 な つ た 実 験 結 果 をTable2に 取 り込 み は66.1%,放 第51巻
homogenate.
の 値 は 低 値 で あ つ た.
continuousflowperfusionmethodでtestosteroneと
す な わ ち 家 兎 肝 ス ラ イ ス に お い て ∠4-ADの
steroids
第9号
つ き家 兎 肝
示 す. 出 は30.7%,testosteroneの
取 り込
日 本 み は59%,放
出 は2.4%で
あ り,細
の 取 り込 み は78.0%,放 1.2%,E2の
2.
実
1.肝
験
方
Experimental
雑
取 り込 み は59.7%,放
出 は0.2%,testostcrone
ス ラ イ ス に お け るE1の
あ り,細
by
取 り込 み は14.4%,放
胞 浮 遊 液 で はE1の
な りinvivoの result
733
誌
出は
取 り込 み は65,0%,放
出は
取 り込 み に は 達 し な い と 思 わ れ た.
continuous
flow
perfusion.
肝 に お け る ス テ ロ イ ド代 謝 研 究 法 の 比 較 検 討
法
ス ラ イ ス と ホ モ ジ ェ ネ ー トに よ るIncubation
家 兎 肝400mg相
当 の ス ラ イ ス と ホ モ ジ ェ ネ ー トの 両 者 に つ い て,incubationmcdiumを1/10M・pH
7.4Krebsringerphosphatebuffer30m1と mM)とincubateし の 場 合,反
し て3H-progesterone500ng(specificactivity33・5Ci/
た.incubationtimeは3分,9分,15分
と し 温 度 条 件 を37。Cと
し た.ス
ライス
応 終 了 後 た だ ち に テ フ ロ ン ホ モ ゲ ナ イ ザ ー を 用 い て ホ モ ゲ ナ イ ズ し て 倍 量 の80%acetoneを
え 一 昼 夜 放 置 し た の ち ろ 過 し 蒸 発,残 メ タ ン で2回 た.次
学 会
方,肝
出 は2.3%と
第 皿編 第1章
あ つ た.一 出 は15.5%で
取 り込 み は94.4%,放 Table
泌
胞 浮 遊 液 で はA1・ADの
出 は8.1%で
取 り込 み は26.7%,放
3.0%,E2の
内 分
存 す る 水 相 を,ま
抽 出 を 行 な つ て 蒸 発 乾 固 し,こ
い で9分
加
た ホ モ ジ ェ ネ ー トの 場 合 は そ の ま ま 等 量 の ジ ク ロル
の 抽 出 物 に つ き 且orisilcolumnchromatographyを
後 の ス ラ イ ス と ホ モ ジ ェ ネ ー トのfree分
行なつ
画 に つ い てaluminacolumnchromatography
を 行 な つ て 代 謝 産 物 を 検 討 し た. 2.Portalinjection法 前 編 で 述 べ た よ う に 門 脈 内 注 入 後 の 肝 内 ス テ ロ イ ドを 粗 抽 出 し た の ち 且orisilcolumnchromatography に てfree-1,sulfate-1,glucuronide-1分 全 で な い た め,両
画 に わ け た.こ
の 段 階 で のfreeとsulfateの
者 を 併 せ て 蒸 発 し80%methanol50m1に
脂 肪 を 除 い て 再 び 蒸 発 し,水
分 離 が 必ず し も完
溶 解 し た の ちhexane10m1を2回
性 残 査 を 等 量 の 酢 エ チ で 抽 出 し て 抽 出 残 査 をsulfatefractionIIと
エ チ 抽 出 物 は1/10N,NaOHと
加 えて し た.酢
水 で 洗 浄 し た の ち 芒 硝 を 加 え て 脱 水 後 蒸 発 し てfreefractionIIと
他 方,glucuronide-1に
つ き 既 述 の ご と く β一glucuronidaseを
free-IIとglucuronide・IIに
つ きaluminacolumnchromatographyを
した ・
用 い て 水 解 しglucuronide-IIと
した.
行 な つ て ス テ ロ イ ドを 分 離 した
の ち 種 々 の 定 性 試 験 を 加 え て 本 法 に よ る ス テ ロ イ ドの 肝 内 代 謝 に つ き 検 討 し た. 3.TissueColumn法 潅 流 方 法 な ら び に 装 置 は 前 編 に お い て 詳 述 し た.本
法 を 用 い て 家 兎 肝 に お け るprogester・neの
代謝 経 路
に つ い て 検 討 し た. 経 時 的 に 分 画 採 取 し た 潅 流 流 出 液 は 等 量 の ジ ク ロ ル メ タ ン で3回 0.lNNaOHと tographyを nidaseを
同 量 の 水3回
行 な いfreefractionの 用 い て 水 解 し て,抽
抽 出 し,ジ
で 洗 浄 し た の ち 芒 硝 を 加 え て 脱 水,蒸 代 謝 生 成 物 に つ き 検 討 し た.一 出物 に つ きaluminacolumnchromatographyを 第51巻
第9号
ク ロ ル メ タ ン 相 は1/10量
の
発 乾 固 し てaluminacolumnchroma方,水
相 は 既 述 の 方 法 で β一glucuro行 な つ てglucuronide
ステ ロイ ド薬剤 の肝 内代謝考察法 に関する比較 研究(奥 村)
734
fractionの 第2章 1.肝
代 謝 生 成 物 に つ い て 検 討 し た. 実
験
成
績
ス ラ イ ス と ホ モ ジ ェ ネe-一 一トに よ るIncubation
3分,9分,15分
間 のincubationに
の 結 果 は,sulfate分 nide分
よ る 代 謝 生 成 物 のfloris.ilcolumnchromatographyに
画 は ホ モ ジ ェ ネ ー ト,ス
画 は 同 様 に4.8∼10.1%と
ラ イ ス と も3分,9分,15分
よ る分 離
で4.6∼9.7%で
あ り,glucuro。
抱 合 物 の 生 成 は わ ず か で あ り,frcc分
画 は68.3∼77.8%と
そ の ほ とん ど
of
from
column.
を 占 め た.
Fig.
7.
Fig. 8.
Elution
pattern
the
metabolites
Alumina column chromatographic (3 min after portal infusion). 第51巻
of
progesterone
separation
第9号
the
of free fraction
alumina
in liver extract
日 本 incubation9分
内 分
泌
学
会
雑
間 に よ る ス ラ イ ス と ホ モ ジ ェ ネ ー トのfree分
romatographyの
溶 出 パ タ ー ン はFig・7に
735
誌
画 に つ き 行 な つ たaluminacolumnch-
示 す 通 り で あ る.
2.Portallnjection法 14C-progesteroneと3H-∠6-RPを chromatographyに
用 い ,門
脈 内 注 入 後3分
の 肝 内 ス テ ロ イ ドを み る と,florisilcolumn
よ る 結 果 か らか な り の 部 分 がglucuronidefractionに
す で に グ ル ク ロ ン 酸 抱 合 を 受 け て い る こ と が 判 明 し た.既
後 に は両 者 と も
述 し た 方 法 で さ ら に 純 化 し てfreefractionII,
glucuronidefractionIIと
し た の ち 行 な つ たaluminacolumnchromatographyの
ぞ れFig.8,9に
な わ ちprogesteroneは
示 す.す
溶 出 さ れ,3分
肝 内 で3分
溶 出 パ タ ー ンを そ れ
後 に は す で に 不 活 性 型 で あ るpregnane-
3α,6α,20α 一trio1に 代 謝 さ れ て 遊 離 型 と し て 存 在 し,量
的 に も 多 い グ ル ク ロ ン 酸 抱 合 型 はpregnane-dio1,
pregnane-3α,6α,20α
場 合 はglucuronide分
・triolで あ つ た.対
大 部 分 がA4・6-retropregnadione-20α
Fig. 9.
し て ∠6-RPの
一〇1-3-oneと
Alumina column chromatographic separation extract (3 min after portal infusion) .
Free
fraction
alumina methanol Fig.
10.
in the
and eluted in benzene.
Metabolism
of
effluent
画 中 に もfree分
画中に も
し て 溶 出 さ れ た.
from
stepwise
progesterone 第51巻
tissue
with
colum
indicated
during 第9号
of glucuronide
tissue
was
fraction
poured
percentages
column
on of
procedure.
in liver
ステ ロイ ド薬剤の肝 内代謝考察法 に関する比較 研究(奥 村)
736
3.TissueCo】umn法 本 法 を 用 い て 潅 流 開 始 よ り20分 後 ま で のfractionに 素 通 り し た 部 分 が 多 か つ た が,そ min(FrIII)の
代 謝 を 受け ず 組 織 円 柱 を
分 画 に お け るfreefractionのaluminacolumnchromatographyに
patternをFig・10に
よ るelution
示 す.
す な わ ち 時 間 経 過 と と も にprogesteroneに pregnanedio1,pregnanc-3α,6α,20α 40∼60minの
一 致 す る ピ ー クは 急 激 に 減 少 し て20α 一dihydroprogesterone,
一triolに 一 致 す る ピ ー クへ の 代 謝 転 換 が お こ る こ と が 証 明 さ れ た ・
分 画 に お け るglucuronidefractionのaluminacolumnchromatographyに
tionpatternはFig.11の gnanedio1に
お い て はprogesteroneは
の 後 代 謝 を 受 け た 分 画 が 溶 出 さ れ 始 め,20∼40min(FrII)と40∼60
ご と くで,pregnane-3α,6α,20α
一trio1は20α
よ るelu一dihydroprogcsteroneやpre-
比 し て グ ル ク ロ ン 酸 抱 合 を 受 け 難 い こ と が うか が わ れ た.
Glucuronide poured centages Fig.
11.
fraction on
alumina of methanol
Metabolism
of
in
the
effluent
from
and eluted stepwise in benzene. progesterone
during
考
tissue with
tissue
column indicated
column
was per-
procedure.
案
他 の薬物 と同様 に ス テ ロイ ドも生 体 の代 謝 の中 心 的 な役 割 を 果 た す臓 器 で あ る肝 臓 に お い て 主要 な 代 謝 を 受 け る24).肝 に お け る薬 物 の代 謝 を正 常 動 物 にみ られ る と同様 な 生 理学 的,生 化 学 的 機 能 の 多 くを 反 映 して 考 察 し よ うとす る試 み は19世 紀 の 後半 か らす でに 肝 潅流 法 を用 い て行 なわ れ て きた.こ 代 謝 過 程 の よ り広範 な研 究 は1950年 以 来Miller25)ら,お 術 の 向上 に よ り 飛 躍 的 に 進 展 した.ス incubation実
よびBrauer26)に
の よ うな肝 にお け る
よる シ ロネ ズ ミ摘 出肝 の潅 流 技
テ ロイ ドに お い て も 潅 流 法 や ホ モ ジ ェ ネ ー ト,ス
験 に よ る肝 で の代 謝 の報 告4)∼9)は多い が,そ
ラ イス を用 い た
れ らは 主 と して ス テ ロイ ドの代 謝 経 路 の解 明を
企 図 した も ので あ る.し か る に ス テ ロ イ ドの肝 内代 謝 の 本 来 の生 物 学 的 意 義 づ け と し ては,代 謝経 路 だ け で は 十 分 で な く,肝 に 取 り込 まれ な い ス テ ロイ ドの通 過 量 や肝 に おけ る・ ス テ ロ イ ドの抱 合 な どの一 括 した情 報 が 必要 で あ る.こ
の こ とはprogestogenを
例 に とる と,A6RPは
肝 を 通過 しやす く,そ の結 果 と して ス テ
ロ イ ドの活 性 が失 な わ れ 難 く 経 口投 与 に お い て も有 効 で あ り27),ま たENTは
肝 にお け る代 謝 に よ り構 造
の 変化 を受 け て17α 一ethyny1-estradiol(17α 一ethyny1-1,3,5(10)-estratrienc-3,17β 一diol)と な り,本 来 の 第51巻
第9号
日 本
内 分
泌
学
会 雑
737
誌
合 成 黄 体 ホル モ ン作 用 の ほ か に卵 胞 ホ ル モ ン作 用 を示 す こ とや,progcsteroncがprcgnanediolglucuronideと
な つ て不 活 性 化 され る こ とな どの 事 実 は,生
物 学 的 活性 とか らん で 同 程度 の重 要 性 を もつ てい る.
スラ イス や ホ モ ジ ェ ネ ー トを 用 い る これ ま で の通 常 の代 謝 研 究法5)∼7)・28)∼30)で は 代 謝経 路 の説 明以 外 は 表現 で きな い が,こ の こ とは 肝組 織 の ス ライス とホ モ ジ ェ ネ ー トの 両方 につ い て行 なつ たincubation実 果 をportalinjection法
やtissuecolumn法
と比 較 す れ ば 明 らか で あ る.す
抱 合物 の生 成 は 極 め て わず か で あ り,さ らに9分 間incubateし に つ きaluminacolumnchromatographyを みpregnanediolへ
た ス ラ イス とホ モ ジ ェ ネ ー トのfree分
行 な いmetaboliteを
の転 換 分画 が 認 め られ るな ど,構
験 の結
なわ ち,こ れ らの方 法 では
検討 した 結 果 も,ス
画
ラ イス の場 合 の
造 変 化 か らの不 活 性 化 の 証 明 さ え も生 体 内 で の変 化
を 表現 し得 る とは 考 え 難 かつ た. 他方,門 脈 内 注 入 法 につ い てみ る と,本 法 を用 いた 取 り込 み 実験 にお い て,17α 一hydroxyprogesterone caproateの
よ うなdepot剤
はabsorptionfactorが
もか な り高 いabsorptionfactorを
非 常 に 大 で,経 口投 与 で不 活 性 化 され るprogesterone
示 し,一 旦 は そ のほ とん どが肝 に 取 り込 まれ る こ とがわ か つ た.
これ に 対 して ∠6RPやcortiso1の
よ うに経 口投 与 で 有効 な ス テPtイ ドはabsorptionfactorも
低 く肝
を通 過 しやす い こ とが 示 され た. 次 にprogesteroneと
∠6RPを 用 いた 代 謝 面 の 検 討 に おい て も両 者 と も十 分 な る グル ク ロン酸 抱 合 分画
が 検 出 で き,前 者 が 肝 に て 容 易 に不 活 化 され る こ とや,後 の変 化 は起 こ らず 活 性 を 失 い 難 い こ とが 証 明 され,肝
者 の場 合 に は肝 内 で代 謝 され て もA4・6二 重結 合
内stcroiddynamicsを
表 現 す る ため の実 験 方 法 と
して,門 脈 内注 入 法が 優 れ た 方 法 で あ る こ とが 判 明 した. Eduard。Orfi31)は,代
謝研 究 法 で 繁 用 され るbatchincubationに
い る.す な わ ち1)incubationmediumが action"に
つ い て以 下 の よ うな 欠 点 を指 摘 し て
閉鎖 系 で あ る結 果,反 応 生 成 物 が 振 盤培 養 系 に停 滞 し,``mass
従 い代 謝反 応 率 そ の もの の変 化す る こ と.2)培
養 液 中 の組 織 崩 壊 や 残査 のた めinvivoと
は違
つ た 代 謝 反 応 が お こ り正 常 と異 な る代 謝 産物 を生 成 す る懸 念 が あ る こ とな どで あ る. こ の こ とか ら考 え て も肝 内取 り込 み に 対す る検 討 法 に お い て も門脈 内 注 入 法,組 織 円柱 法 が 適 してい る と い え る.一
方,肝 内 取 り込 み量 に関 して のみ 言 え ば,incubation法,透
析 法 に よつ て得 られ た結 果 は 比 較
的 門脈 内 注 入 法 で得 られ た 結 果 に近 似 した ものが 得 られ た. 肝 ス ラ イス に よ る取 り込 み に お い て は,経
口投 与 で不 活 性 化 され るprogesteroneと
不 活 性 化 され な い
cortisolと の 間 には 肝 内 取 り込 み量 にお い て有 意 の差 を認 め る こ とが で き た. これ らの結 果 か ら透 析 法 で 得 られ た結 果 に一 一致 してpr・gestcr・neが 裏 づ け られ た.ま
たincubationmediumへ
明 らか に肝 に取 り込 まれ 易 い こ とが
の家 兎血 清蛋 白 の添 加 に よ り,ス テ ロ イ ドの蛋 白結 合 に よる
影 響 が 示 唆 され,遊 離 型 ス テ ロ イ ドに比 べ,蛋
白結 合型 ス テ ロイ ドが 肝 に取 り込 まれ 難 い結 果 が 得 られ た.
肝 蛋 白 との結 合 に よ る肝 内 取 り込 み へ の影 響 を 調 べ る た め,単 にpassivediffusi・nsystemで ァ ソ膜 の透 過 性 を 利 用 したdialysis法 値 を示 したprogesteroneに を もつ と考 え られ た.そ
あ るセ ロフ
に つ い て検 討 した 結 果,門 脈 内注 入 法 に てabsorptionfactorが
つ い て は 外 液 か らの 消失 が 早 く,減 してprogesteroneに
高
少 も大 き く肝 蛋 白 との 結 合 が大 き な影 響
比 べ,A・F・ も低 値 で あ り,経 口投 与 に て有 効 なENTが
肝
蛋 白 と の結 合 も弱 く,肝 を通 過 し易 い もの と思 わ れ た.ま た 透 析 が40時 間 を 過 ぎ る と外 液 中 の放 射能 は減 少 を停 止 す るか,あ
るいは 蛋 白 の変 性 な どの結 果 逆 に 増 加す る傾 向が 認 め られ た.セ
ロフ ァ ン膜 を用 いた 透 析
の場 合 に 問 題 とな る膜 表 面 へ のス テ ロ イ ドの 吸着 を 検 す るた め,40時 間 目に 透 析嚢 内 の ス テ ロ イ ドを メチ レ ン ク ロラ イ ドで 抽 出 して放 射 能 を 測 定 して 外 液 中 のそ れ と 照合 した 結 果,約4∼6%の が,実 験 デ ー タ の取 り扱 い に は 支 障 を きた さな い 範 囲 の もの で あ り,約10%以
吸 着 が認 め られ た
下 とい う他 の報 告 者32)とも数
値 的 な 一 致 を み た. また 便 宜 上 算定 した各 種 ス テ ロ イ ドの肝 蛋 白結 合 量 は,肝 蛋 白 と の結 合 の難 易 の順 序 が門 脈 内 注 入法 で求 め たabsorptionfactorの
序 列 とほ ぼ 相 関 を示 し,ス 第51巻
テ ロイ ドの肝 へ の取 り込 み に 肝蛋 白 と の結 合が 関 与 第9号
ステ ロイ ド薬 剤の肝 内代謝 考察法に関する比較 研究(奥 村)
738
す る こ とが 類 推 され た.す て経 口投 与 で 有効 なENTや
なわ ち経 口投 与 で 活 性 を失 うprogesteroneは ∠6RP,cortiso1な
肝 蛋 白 との 結合 が大 き く,対
し
どは は るか に 肝蛋 白 と の結 合 が 小 で あつ た.
以 上 の よ うな取 り込 み の 面 だ け で な く,ス テ ロイ ドの 肝 内 ダ イ ナ ミクス の一 方 の指 標 で あ る代 謝 面 へ の検 討 をinvitroに
お い て 加 え る ため には,既 述 したincubationの
短 所 を 考慮 す る必 要 が あ り,そ のた め 持
続 潅 流 法 の有 用 性 が指 摘 され る.そ して 実験 様 式 と してErli。Gurpideの sion法
提 唱 す るcontinuous且owPerfu-
に よれ ば 得 られ た 実験 成 績 か らス テ ロ イ ドの取 り込 み 量 と同 時 にsteroidの
計 算 で き る と ころ が 非 常 に 興 味 深 い が,反
面 ス ラ イス お よび 細 胞 浮 遊 液 と もに か な りわ ず か な 条 件 の変 化
で得 られ た デ ー タ にば らつ きが 認 め られ,ま た再 現 性 も良 好 とは い えな か つ た.こ a1・26)は摘 出潅 流 肝 の生 存 のcriteriaと の 良いBSPク
して ,胆 汁 の持 続 的 分泌,一
リア ラン スな どを 規 定 して い るが,こ
難 な こ と も指 摘 され る.放 上 か な りの制 約 となつ た.抱
そ の まま で の放 出量 が
の理 由 と してBraueret
定 の血 流 量,正
常 な 組 織所 見,能 率
の よ うな条 件 を満 足 す る肝組 織 を常 に調 整す る のが 困
射 能 標 識 を異 にす る2種 のinterc・nvertiblester・idが
必 要 で あ る こと も実 験
合物 の生 成 を 検 出 す る ことが で きな か つ た こ とはsteroiddynamicsを
考慮
す る うえ で 大 き な欠 点 とな つ た. 本 実 験 系 がinvitroで entryに
あ る とい う制約 を 除 い て も,B。ulieuが
関 して 単 にpassivcdiffusionを
し てGurp;de自 5μg/m1の
指 摘 す る ごと く ス テ ロ イ ドの組 織 内 の
考 察 して い るに過 ぎな い とい う危 惧 が残 る.こ
身 ス テ ロ イ ド取 り込 み に 関 して の1imitingstepを
見 出 して いな い し,エ
濃 度 で も人 子 宮 内膜 にお い て 何 らsaturabletransportmechanismを
なか つ た とい う.し か しBaul;euら
は 結局 この よ うなinvitroの
り込 み に 関 与す る と思 わ れ るactivetransportsystemが こ の よ うに 述べ て くる とportalinjection法
の こ との説 明 と ス トロゲ ソ の
こ相 当 した もの を見 出 さ
実 験 系 に お い ては ス テ ロ イ ドの細 胞 内 取
破壊 され る もの と して い る.
は か な りinvivoの
状 態 に近 い 様 相 を 表 現 して い る優 れ
た 方 法 とい え る が,本 法 の欠 点 と して は方 法 が 繁雑 で あ り,相 当 の 労 力 と経 費 を要 す る点 を 挙 げ る こ とが で き る. 一 方 ,tissuecolumn法 Gurpideら
は,先
入 法 の 値 に近 いabsorptionfactorが で きた.し
に 述 べ たinvitroの
条 件 に よ る不 利 を まぬ が れ る こ とは で きな い が,
の方 法 よ りは るか に 多量 の細 胞 を 用 い る こ とが で き るた め比 較 的 簡 便 な方 法 で,か な り門 脈 内 注
か し,抱
求 め られ,代
謝 経 路 研 究 に つ い て もか な り有用 な知 見 を 得 る こ とが
合 を含 めた 代 謝 速 度 に 関 し てはinvivoの
状 態 よ りか な り低 く表 現 され る こ とは 考 慮
して お かね ば な らな い. 以 上 ス テ ロイ ドの 代 謝 研 究 に際 して は そ の生 物 学 的 効 果 と関 連 して,代 謝 経 路,代 謝速 度,肝 内 取 り込 み 量 な どを表 現 す る必 要 性 が あ るが,そ の実 験 目的 に応 じた 研 究方 法 が取 られ るべ きで あ り,そ れ ら の利 害得 失 をTable3に
ま とめ た. Table
3.
以上 わ れ わ れ の考 案 した 門脈 内投 与 法 は かな り面 倒 で は あ るが,か な り巾 広 い有 用 性 が み られ る こ と ,ま たtissuecolumn法
がそ の簡 易 さに比 し てか な りの知 見 を集 め 得 る こ とを 明 らか に した .
第51巻
第9号
日 本
内
分
泌
学
結 1)ス 量,お
会
739
雑 誌
語
テ ロ イ ドの代 謝 の 生物 学 的 意 義 づけ には,代
謝臓 器,特
よび 構造 変化,抱 合 に つ い て の情 報 が 必 要 で あ るが,ス
に肝 に取 り込 まれ な い ス テ ロイ ドの通 過
ラ イス や ホ モ ジ ェネ ー トを用 い る これ ま で の
通 常 の代 謝 研 究法 では 代 謝 経 路 の 説 明 以外 は表 現 で きな い. 2)肝
内取 り込 み に 対 す る検 討法 は 門脈 内 注 入法,組 織 円柱 法 が 適 し てい るが,透 析 法 やincubationは
適 して い な い. 3)特
定臓 器 で のmetabolictransformationに
つ い て は ス ラ イス や ホ モ ジ ェ ネー トで の検 討 が 有利 で
あ るが,逆 に抱 合 に関 す る検 討 はportalinjection法 4)Gurpideら
やtissuecolumn法
のcontinuousfiowperfusionは
の方 が 有 利 で あ る.
特定 臓 器 で の代 謝,取
り込 み 量 の検 討 に有 効 で あ る が
抱 合 に関 して は そ の量 が あ ま りに 少 な く表 現 し えな い. 5)portalinjection法
は か な りinvivoの
状 態 に近 い ものを 表 現 して い る とみ られ るが,方 法 が繁 雑
で 相 当 の労 力 と経 費 を要 す る不 利 が あ る. 6)今
回考 案 したtissuecolumn法
は比 較 的 簡 単 で あ りな が ら,肝 通 過 量,代 謝物,代 謝 経 路,代 謝速
度,抱 合 速 度 な どを 同時 に 検 討 し得 る方 法 と してか な り価 値 の高 い もの で あ る こ とを 明 らか に し た. 稿 を終 るに臨 み,研 究の当初 よ り終始御指導,御 鞭達 を戴 き,御 校閲を賜わ りま した恩師岡田弘二 教授に深 謝いたしま す とともに,折 にふれ,御 助言,御 協力下 さい ました教室員各位に感謝 します. なお,本 論 文の要 旨は,第19回(昭
和46年,神 戸),第20回(昭 和47年,長 崎).第21回(昭
和48年.京 都)日 本内分 泌
学会西 部部会総会,お よび第48回近畿産婦人科学会総会(昭 和48年,神 戸)に おいて発表 した. 文
1) Okada.
H., Amatsu,
2)石 原 貞 尚:日 内 泌 誌
献
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