94一678 

1991

小児滲 出性中耳炎 に関す る疫学的検討 市立 江別総 合病 院耳 鼻咽 喉科 森

本

賢

治,成

田

慎一郎

札幌 市 川口

栄

三

札 幌医科 大学 耳鼻咽 喉 科学教 室(主 任:形 浦 昭克 教授) 山 EPIDEMIOLOGICAL

岸

ANALYSIS

KENJI

OF OTITIS

MORIMOTO,

Department

み ど り,形

浦

昭

MEDIA WITH

M.D. and SHINICHIROU

of Otolaryngology,

Ebetsu

Municipal

EIZOU KAWAGUCHI, Kawaguchi MIDORI YAMAGISHI, Department

A study

was

conducted

media

with

effusion.

otitis tion

and audiological We investigated

70 children consisted feeding

with

and adenoidal

Key

media

words:小

1

on 153 children

otitis

media with

with

provide

with

M.D.

Hospital,

Ebetsu

was

KATAURA,

Medical College,

media

collected

M.D.

Sapporo

with effusion

to assess

by questionnaire

survey,

risk factors clinical

for

examina-

with

effusion media

who

with

occurred

otitis had

effusion more

an epidemiologic

media not

with

effusion.

undergone

2 than

basis

for further

in Group

of

Group

myringotomy.

in Group

and clinical

1 consisted

myringotomy.

who had undergone

frequently

Group

2

Bottle 1.

investigations

of

effusion.

児 滲 出 性 中耳 炎,疫学,人

工 栄 養,喫

は じ め に

くの 面 か らの 検 討 が な

在 もな お 議 論 の 多 い 所 で あ る.以

煙

A 94-0678-22171

よ り鼻 ア レ ル ギ ー,ア

小 児 の 滲 出 性 中 耳 炎 の 発 症 に 関 す る誘因 お よ び素 因 に つ い て の 問 題 に 対し て は,多 さ れ て い る が,現

NARITA,

tympanography.

of children

otitis

hypertrophy

observations with

Sapporo

groups

otitis

of 83 children

These otitis

two

IN CHILDREN

ENT Clinic, Sapporo

of Otolaryngology,

including

EFFUSION

M.D.

M.D. and AKIKATSU

Information

tests

克

前

また 最 近,家 な さ れ,注

デ ノイド との 関 連 が 議 論 さ れ,

族 の 喫 煙 が 大 き く関 与 す る とい う報 告 も 目 さ れ て い る.こ

の 解 明 の み な ら ず,治

う し た検 討 は,発 症 要 因

療 お よ び 予 防 の 面 か ら も重 要 で

日耳 鼻 

森 本・ 他=小

図1 

児 滲 出 性 中 耳 炎 の疫 学 

94一679

ア ン ケ ー ト用 紙

あ る と思 わ れ る.

表1 

我 々 は この 度,滲

ア ン ケ ー ト調 査 の 概 要

出 性 中 耳 炎 を含 む 小 児 耳 鼻 咽 喉 科

疾患 の発 症 お よ び 予 後 に影 響 を与 え る 因 子 を 検 討 す る 的 で,外 来 を受 診 した15歳 以 下 の 小 児 に対 す る ア 目 ン ケー ト調 査 を行 う機 会 を得 た.今

回 は この 調 査 の 中 か

ら特 に 滲 出 性 中 耳 炎 症 例 を 中 心 に 分 析,検 味 あ る知見 を得 た の で,こ

討 を加 え興

の 結 果 を 報 告 し,考 察 を加

えた い.

II.対

象 と方 法

ア ン ケ ー ト調 査 の 対 象 は平 成 元 年2月1日

よ り3月

31日 迄 の間 に 市 立 江 別 総 合 病 院 耳 鼻 咽 喉 科 お よび 札 幌 市川 口耳 鼻 咽 喉 科 を受 診 し た15歳 以 下 の 小 児677名 で, 回答 は 直 接 両 親 な い し は 保 護 者 に 面 談 す る 形 で 行 い, 全例 よ り回 収 した.

の 回 答 と2)生

質 問項目 は,氏 名,住 所,年 身長,体 重,生 の 有無,水

後6カ

泳 教 室,家

齢,性 別,生

月 迄 の 哺 乳 形 態,住 族 の 喫 煙,祖

下 時 体 重, 所,ペ

ット

父 母 との 同 居 の 有

無 に及 ん だ(図1). 生 下 時 体 重,身

下 は 一,平

重 は,昭 和55年 の 厚 生 省 の 保

均+1SD以

1SDと 平 均 十1SDの間 生後6カ 乳 栄養,混

質 問 の 回 答 か ら,人 工 栄 養 は1)で 月,母 乳 栄 養 は1)で

人 工 栄 養,2)で0カ

母 乳 栄 養,2)で6カ

月 以 上,混 合

栄 養 は 人 工 栄 養 と母 乳 栄 養 の 中 間 とい う よ う に 定 義 し た.

長,体

健 統 計 よ り,各 年 齢 の 平 均 と標 準 偏 差 を求 め,平 1SD以

後 何 カ 月 迄 母 乳 を 与 え て い た か とい う

は0と

上 は+.そ

均一

ア ン ケ ート の 回收 の 後 に,主

して 平 均 一

し て 表 した.

III.結

月 迄 の 哺 乳 形 態 に つ い て は,人 工 栄 養,母 合 栄 養 と3つ に 分 類 した が,2つ

答 え に よ り以 下 の よ う に 区 分 した.つ

治 医 の 診 断 を記 載 す る

形 を と っ た.

の質 問 の

ま り1)保

護者

表1は

果

ア ン ケ ー ト調 査 の 概 要 で あ るが,滲

炎 は153名 で,全

体 の22%を

出性 中耳

占 め て い る こ と が 分 か る.

また 各 疾 患 と も延 べ 人 数 で 表 して い るが,滲

出性 中耳

94-680 

森 本・ 他=小

児 滲 出 性 中 耳 炎 の 疫 学 

1991

図2  滲 出性 中耳炎 一性差 と年 齢分布 一 表 2  市 立江 別総合 病院 と札 幌・川口 耳鼻科 の比 較(滲 出性 中耳 炎)

表3  鼓 膜切 開 の脊無 に よる検 討

炎 に 関 し て は 勇 児 に 多 い こ と以 外,統

計掌 的 に特徴 的

生 後6カ

月 迄 の哺 乳 が 人 工 栄 養 で あ っ た もの が 有 意 に

な も の は 認 め ら れ な か っ た.滲

出性 中 耳 炎 の 性 差 と年

高 い こ と を 示 した(0.01