巻 頭 言

日本老年医学会雑誌の改定にあたって 神 㟢 恒 一 雑誌編集委員長 (日老医誌 2015;52:1)

 日本老年医学会雑誌は日本老年医学会の公式出版物であり,昭和 39 年に創刊し,昨年で 50 周年を迎えました.そし て 51 年目にこうして冊子を一新することになったのは偶然ではないのかもしれません.途中,編集長が蔵本築先生か ら大内尉義先生に交替された 1997 年(平成 9 年)に冊子体が改定されました(B5 → A4,デザインの変更,活字拡 大) .そして,2001 年には本学会の英文公式出版物である Geriatrics and Gerontology International(GGI)が発刊さ れ,これを機に必然的に日本老年医学会雑誌への投稿原稿数は減少し,それまでの半数~2/3 となりました.GGI の活 況は会員の皆様の知る通りです.このような状況を鑑みて日本老年医学会雑誌の発刊数を年 6 回から 4 回に減らすこと を雑誌編集委員会,理事会,総会での承認を得て決めさせていただきました.そして同時に懸案であった冊子体の一新 を行った次第です.  日本の高齢社会は世界の耳目を集めるところであり,長寿社会を迎えた日本の様々な取り組みを科学的に検証した結 果を発信する場として GGI が重要であることは論を待ちません.一方で,英文誌と和文誌の棲み分けが難しくなりな がらも,国内での様々な取り組みや知見の結果を科学的に,また社会学的に国内で発表する意義も決して薄れてはいな いと思います.日本の風土,慣習,制度を背景として,日本語だからこそ伝えられる内容をこれからも本誌で発表して 参りたいと思います.そのために特に看護,介護,福祉関係の仕事に携わっておられる方からの情報発信を期待する次 第です.  雑誌改定にあたり,歴代の理事長を皮切りにご執筆いただき,“エッセイ”として掲載することといたしました.  新しく“美しく”なった本誌への皆様のご投稿をお待ちしております.

杏林大学高齢医学

http://www.jpn-geriat-soc.or.jp/

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